INTERVIEW03

“私らしく”いられる時間を大切に。

栗田かおり(Gina編集長)

アラサー女子から支持されるファッション誌『Gina(ジーナ)』。編集長の栗田かおりさんは、コロナ禍を経て、いつでもどこでも仕事ができてしまう今だからこそ、「日常を手放し、心身をリセットする時間」を大切にしていると語ります。

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美容もファッションも
半歩先の「カッコイイ」を発信

    Gina カジュアルファッション誌
      • 栗田さんが編集長を務める『Gina』について教えて下さい。

        アラサーの女性をターゲットに、ファッションから美容、ヘルスケアや恋愛、ライフスタイルまで幅広く情報発信するカジュアルファッション誌です。創刊は2011年、今年で10年になります。フェミニンや通勤ファッション、きれいめ・上品系の媒体が多い中で、Ginaのような「カッコイイ」「カジュアル」をテーマにしたファッション誌は意外と少ないんです。読者の方々も、おしゃれが大好きで、自分の感度を大切にしながらちょっといいものを見つけたいという、意識高めの大人女子が多い印象ですね。

      • 『Gina』世代の大人女子たちは、どんな価値観を持っているのでしょう?

        5〜6年前まではファストファッション全盛期で、消費者側も「たくさん買って、飽きたら捨てる」という意識だったと思うのですが、今は「ちょっと高くても、吟味して一着を長く大事に着る」という人が多い。一通り仕事をやってきて収入面でも気持ちの面でも余裕が出てくる世代だから、安すぎるものに抵抗を感じる世代ようになってきています。「自分に投資して、いいものを買いたい」「気分が上がるもので自分の感度・感性を高めたい」という気持ちを大事にしている層なので、コーディネート企画でも、ちょっと高いかなと思う価格帯のアイテムにも意外と反響がありますね。

      • 美容に関してもそういう傾向はありますか?

        そうですね。単に安くて量も多くて…というものよりも、少し高価でも肌にいいもの、例えばオーガニックコスメなどを選ぶ女性は増えていると思います。地球環境に対する意識やSDGsの認知度も上がっていて、そういうのを取り入れるのがトレンドの一つでもあるんじゃないかな。

      入浴時にデジタルデトックス
      情報遮断の時間を意識的につくる

        • 栗田さんご自身もオーガニックコスメを愛用しているとか。

          ルームスプレーやロールオンアロマ、ハンドクリームなど、香りが良くて手肌にも優しいものを愛用しています。香り系が特に好きなので、ルームスプレーは職場と自宅両方に置いて、朝玄関でシュッとひと吹きして出かけたり、仕事で煮詰まってしまった時にも空間にシュッとかけたりして。香りはすごく気分転換になるので頼りにしているアイテムですね。コスメではないですが、ハーブティーもよく飲みます。マイボトルに好きなティーバッグのお茶を淹れておいて、リラックスしたい時に飲んだり。温かいお茶ってホッとできるから好きなんですよね。

        • オーガニックコスメで「潤う瞬間」を楽しんでいるようですね。編集長として忙しい日々を送る中で、リラックスする時間はやはり大切ですか?

          実は少し前までそうした「オフの時間」をあまり意識したことがなかったんですが、コロナ禍で家で過ごす時間が増え、ゆっくり音楽を聴いたり、料理をしたり植物に水をやったりというなんでもない時間や、素の自分に戻って過ごすことって大事だなと思うようになって。逆に言うと、今までずっと「仕事モード」「編集長スイッチ」が入った状態だったことに気づいたんです。

        • 「オフの時間」の大切さに気づいたことで、自分の時間を意識して作るようになりましたか?

          最近は在宅勤務も増えましたが、逆に言えば家にいるのにずっと仕事をしている状態が続くので、オンオフの切り替えは以前より難しくなっているように思います。仕事柄、情報のインプットはSNSやYou Tubeなどで、いつでもどこでもスマホを眺めてつい仕事モードになってしまう。そこで大切にしているのが入浴時間。お風呂は唯一デジタルデバイスを持ち込まない場所なので、お風呂に入ることで「今日はもう仕事は終わり!」と切り替えることもできますね。

          • 栗田かおり
          • Gina カジュアルファッション誌
          • 栗田かおり
          • ハーブティー
          • 栗田かおり

          日常を離れて頭をオフに。
          すると仕事もうまく回り始める

            栗田かおり
              • 上手に休むことも大切ですよね。

                そう思います。編集部のメンバーにも「土日はなるべく休もう」と話しているし、私自身も週末はできるだけ休みます。休日は思い切って東京を離れて自然の中で過ごすのが好きで、先日は夫の運転で伊豆の河津に行き、温泉に入ってきました。携帯の電波もあまり入らない場所だったので、仕事を忘れて楽しめて大満足でしたね。

              • 日常を離れてリフレッシュした後は、仕事にもいい影響がありますか?

                やはり平日は常にスイッチが入っていて、無意識にずっと何かを考えている状態なんだと思います。でも週末にリセットして月曜出社すると、先週悩んでいたことが意外と簡単に解決したり、いいキャッチコピーが出てきたり、アイデアが湧いてくることもある。私の性格的にも考えすぎて悩んだり引きずることもあるので、週末や家での自分らしくいられる時間”がいい切り替えになっているんだと思います。

              • 栗田さんにとって、日常の中での“潤う瞬間”とは、そうした何気ない暮らしのひと時なんですね。

                仕事も楽しいけれど、家で気ままに過ごす“素になる瞬間”はやっぱり大切。料理していると仕事のことを忘れられたり、植物を育てたり、音楽を聴いたり…。ごく普通のことですが、そうした「内側の充実感」に気づいたことで、私自身もいい意味で意識が変わって、心にゆとりが生まれたのかもしれません。今まで「編集長らしく」頑張ってきて、それを苦に思ったこともないのですが、“潤うひと時”があることで仕事もプライベートも、より心地よく巡っているような実感があります。

              PROFILE

              文友舎に入社後、『JELLY』編集部で6年間勤務したのち、2011年に『Gina』を前編集長とともに創刊する。2019年より編集長に就任。『「カッコイイね!」が褒め言葉』をキャッチコピーに、カジュアルだけど女性らしいコーディネートや、真似したくなる“半歩先”のオシャレや美容を提案。自分磨きに投資を惜しまない感度の高いアラサー女子から高い支持を得ている。

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